2020.11.25
歯科医院でのレントゲン撮影の大切さと安全性
今日は歯医者さんで行うレントゲン撮影についてのお話です☆
歯科医院では、いろいろな場面で『レントゲン写真を撮りましょう』と言われることが多いのではないでしょうか?
みずたま歯科クリニックでも、初めてご来院いただいた際にお口全体のレントゲン撮影を行い、その後も必要に応じてお口の部分的なレントゲン撮影を行います。
患者さまの中には
『被せ物が取れただけだからレントゲンは撮らないでほしい』
『歯の掃除に来ただけだからレントゲンはまたでいいや』
など、レントゲン撮影に消極的な方もいらっしゃいます。
もちろん、当院では患者さまの許可なく無理にレントゲン撮影を行うことはございません。
ですが、歯科医院で行うレントゲン撮影はとても重要で、患者さまのお口の中の状態を適切に診断するために必要不可欠なものなのです。
お口の中を目で見ただけで分かる情報はとても限られていますが、レントゲン撮影を行うことでとても多くの情報を得ることができます。
例えば…
・虫歯の有無や大きさ
詰め物の下など見えにくい場所の虫歯の有無や、虫歯の進行具合が分かります。
・歯の神経の状態
神経の治療をした歯かどうかやその治療の状態が分かります。
・歯の根の状態
歯根の形や病巣の有無、破折の有無、歯根の表面についた歯石も分かります。
・骨の状態
歯を支える骨の状態(歯周病の進行具合)や顎の関節の形態、骨の中の腫瘍等の有無が分かります。
・歯の数や生え方の異常
親知らずの有無やその状態、また、お子さまの歯の数や生え方に問題がないかを早めに判断することができます。
などなど、患者さま自身は何も症状がない場合でも、レントゲン写真を撮ってみると問題が見つかったという事も多くあります。
また、当院には2次元的な画像を撮影するレントゲン装置の他に、3次元的な画像を撮影できる歯科用CTも備えておりますので、通常は重なって見えないような歯や神経、血管の立体的な位置関係であったり、骨の厚み、病巣や腫瘍の広がり方など、より詳しい情報を得ることができます。
レントゲン撮影が大切なことは分かっていても、やっぱり被爆量が気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
放射線を当てて撮影するものなので、身体に影響がないのか心配になってしまいますよね。
先にお伝えしますと、歯科のレントゲンの放射線量は極めて少ない値で、人体に影響を及ぼす程のものではございません。
実際どれくらいなのかは、私達が自然に浴びている放射線量と比較すると分かりやすいと思います。
この表にも示されている通り、私達は日本で生活しているだけで年間1.5mSvの被曝を受けていることになります。
歯科で撮影することの多いお口の部分的なレントゲン(デンタル)による被曝量は1回につき0.01mSvですので、それと比べるといかに少ない値かが分かりますね。
また、妊娠中の方やその可能性がある方は、お腹の赤ちゃんに影響がないのか不安になってしまう方も多いかと思います。
放射線がお腹の中の赤ちゃんに影響を与える量は50mSv以上とされており、歯科のレントゲン撮影に置き換えると、
歯科用CTなら500回以上、
お口全体のレントゲン(パノラマ)なら1600回以上、
お口の部分的なレントゲン(デンタル)なら5000回以上という計算になります。
ものすごく多い回数ですよね。
そのため、もし妊娠していることに気が付かないまま歯科でレントゲン撮影を受けたとしてもまず影響はないと考えられます。
不安な気持ちで調べられていた方がこのブログを見て下さったなら、どうかご安心いただければと思います(^^)
みずたま歯科クリニックでは妊娠していることが分かっている場合は、いくら問題がないとはいえ急を要さないものであれば念のためレントゲン撮影を避けたり、やむを得ず必要な場合も防護エプロンを着用し最小限の撮影に留めるよう配慮致しております。
妊娠中の方やその可能性がある方は必ず歯科医師およびスタッフにその旨をお伝え頂きますようお願い申し上げます。
その他、ご不明点やご心配な事がございましたら、どんな些細なことでも構いませんので、お気軽にお声掛けくださいね☆